リヨン ベーカリーのパンとフランスベーカリー文化|お勧めパン屋さん紹介

リヨンのベーカリー 食事・スイーツ(2025)

リヨン ベーカリーは、フランス・リヨンのパン文化を象徴するような、味も見た目も魅力的なパンを揃えています。
本記事では、リヨン ベーカリーで見つけた印象的なパンや、そこに息づくベーカリー文化についてご紹介します。

①美食の都リヨンで“パンとお菓子”の旅を

リヨンと言えば、フレンチの本場として有名な「美食の都」ですが、実はベーカリー文化も非常に充実しています。
リヨンでベーカリーのパンはまさに生活の一部。
地域ごとに特徴あるパンがあり、季節や伝統行事にあわせて様々な味が登場します。
また、日常生活にも欠かせません。
朝食のバゲット、午後のおやつに楽しむブリオッシュやカヌレ……日々のひとときを彩るパンたちは、その土地の歴史や気候、文化を映し出しています。
リヨンならではの焼き菓子やパンが、街中のブーランジュリーで気軽に楽しめます。

今回のシニア夫婦旅行では、フリータイムを活かして街中のパン屋をいくつか訪れました。
そこで出会ったリヨン名物のパンとおすすめベーカリーを4軒、ご紹介します。

1. Le Pain des Jacobins

街歩きの合間に立ち寄れる人気店

リヨン旧市街の静かな通りに佇む、地元の人たちに愛されるベーカリー「Le Pain des Jacobins」。
観光地からのアクセスもよく、朝食やおやつにもぴったりなお店です。

お店はこぢんまりとしていますが、焼きたてパンの香りに包まれる、心地よいひとときでした。

印象に残ったリヨン名物パン

リヨンのベーカリーパン屋 Le Pain des Jacobinsのタルト・リヨネーズ

タルト・リヨネーズ
ナッツやドライフルーツがたっぷりの素朴なタルト

リヨンのベーカリーパン屋 Le Pain des Jacobinsのカヌレ

Canelés】(カヌレ2.3€
外はカリッと中はもちっと
伝統的な焼き菓子
日本のカヌレより香ばしい印象です

リヨンのベーカリーパン屋 Le Pain des Jacobinsブニュ(Bugnes)

ブニュ(Bugnes)200g 8.5€
揚げた生地に粉砂糖をまぶしたパン
まるでフランス版ドーナツ
のような優しい味わい  

リヨンのベーカリーパン屋 Le Pain des Jacobinsのプラリーヌ・ブリオッシュ

プラリーヌ・ブリオッシュ】1.10€
ピンク色のアーモンド砂糖菓子入り
リヨン名物のブリオッシュ

🧁 カヌレ(Canelés)豆知識

カリッと香ばしい外側と、もっちりしっとりした内側のコントラストがたまらない「カヌレ」は、フランス・ボルドー地方生まれの伝統菓子。
見た目は小さくても、ぎゅっと詰まった濃厚な味わいとラムやバニラの香りで、ひと口食べれば印象に残る焼き菓子です。
このお菓子のはじまりには諸説ありますが、よく知られているのは、ワインづくりに使われた卵白の余り(卵黄)を使って、修道院で作られたという説。
古くは15〜18世紀頃から親しまれていたようです。
「カヌレ」という名前は、フランス語で“溝のついた”という意味の「カヌル(cannelé)」に由来し、あの特徴的な波形の型が名前のもとになっています。
銅型を使って高温でじっくり焼くことで、あの独特の食感と見た目が生まれるのです。
本場ボルドーでは、蜜蝋を塗った銅型で焼き上げる伝統的な製法が今も守られていて、日本で出会うカヌレとはまた少し違った、しっとりもっちりとした深い味わいが楽しめます。

2. MAISON KAYSER

日本でもお馴染みの味を本場で

日本でも広く知られるメゾンカイザー(MAISON KAYSER)
リヨンにも複数店舗があり、軽食やテイクアウトに便利です。

旧市街店でははランチ用にサンドイッチを購入。
サーモンやハム、野菜がたっぷり入っていて、味もボリュームも大満足。
カジュアルな雰囲気の店内ですが、パンの味はさすがの安定感です。
ルイ・プラデル広場店では、お昼に買ったサンドイッチがとても美味しかったので、次の日の朝食用のパンも購入。
シナモンロールのクォリティは、かなり高い様に感じました。
写真にはありませんが、クロワッサンは大きくて、日本のものの方が日本人の好みに合うかもと感じました。

日本のメゾンカイザーも美味しいけれど、本場フランスの空気の中で食べるとまた格別ですね。

おすすめメニュー

リヨンのベーカリーパン屋MAISON KAYSERのLe Colette(生ハムパケットサンドイッチ)

【Le Colette】4.80€
高品質生ハムを使った、
バゲットサンドイッチ

リヨンのベーカリーパン屋MAISON KAYSERのスモークサーモンサンドイッチ

【Pain Tourte de Meule】6.70€
全粒パンの
スモークサーモンサンドイッチ

リヨンベーカリーのパン屋MAISON KAYSERのトマト&モッツァレラチーズサンド

【Sandwich ChaudCompage】6.00€
トマト&モッツァレラチーズサンド

リヨンベーカリーのパン屋MAISON KAYSERのシナモンロール

【Routé Cannelle】1.9€
シナモンロールパン
しっかり香るシナモンと
やわらか生地が好相性

3. PAUL

雨の日の心強い味方

フランス国内で広く展開している「PAUL(ポール)」。
リヨン市内にも店舗が多く、天気の悪い日や外食するのが難しいときにも心強い存在です。

この日は生憎の雨だったため、ホテル近くのPAULで夕食とおやつを調達。
リヨン風サラダやキッシュ、そして焼き菓子も手に入って、大満足の一食となりました。
サラダは、パックによって多少入っているものが違うので、よく見て選ぶ事をお勧めします。
季節のお菓子「オレイエット(Oreillettes)」は、パリパリ食感で甘すぎずほんのり塩味。
ワインのおつまみにも最適でした。

🍰 試してみたメニュー

リヨンベーカリーのパン屋PAULのチョコタルト

【チョコタルト】3.9€
濃厚なチョコレートクリームがたっぷり

リヨンベーカリーのパン屋PAULのオレイエット(Oreillettes)

【Oreillettes】(オレイエット)
6枚 4.9€
カリカリの薄焼き揚げ生地に粉砂糖
南仏ではカーニバル時期の定番菓子

リヨンベーカリーのパン屋PAULのSalade Lyonnaise
(リヨン風サラダ)

【Salade Lyonnaise】
(リヨン風サラダ)6.2€

リヨンベーカリーのパン屋PAULのLe chaud poulet
(チキン&チーズサンド)

【Le chaud poulet】
(チキン&チーズサンド)5.4€

リヨンベーカリーのパン屋PAULのQuiche lorraine
(キッシュ

【Quiche lorraine】
(キッシュ)4.3€

オレイエット(Oreillettes)豆知識

南フランスやリヨンなどでカーニバルの季節(2月ごろ)によく食べられる、素朴で軽やかなお菓子です。
名前の「オレイエット(Oreillettes)」はフランス語で「小さな耳」という意味。その名の通り、薄くのばした生地を揚げて、粉砂糖をたっぷりとふりかけた軽い食感のお菓子です。
地域によっては「ビーニュ(Bugnes)」とも呼ばれていて、こちらはもう少し厚みがあって、ふんわりとした食感が特徴。
オレイエットはどちらかというと、パリッとした歯ごたえが魅力です。
日本の「かりんとう」や「揚げ煎餅」にも通じるような、懐かしくてシンプルなおやつ。ほんのり甘くて、ついつい手がのびてしまいます。

4. D’Brioche Aux Pralines Pralus

プラリーヌ・ブリオッシュの名店

リヨンベーカリーパンの屋D’Brioche Aux Pralines Pralusのプラリーヌ・ブリオッシュたち

大きなブリオッシュも片っ端から売れて行きます。


リヨンベーカリーのパン屋D’Brioche Aux Pralines Pralusのプラリーヌ・ブリオッシュ

【La Praluline】600g 13.90€
名物プラリーヌ・ブリオッシュ
ピンク色が可愛くてナッツたっぷり

リヨンベーカリーのパン屋D’Brioche Aux Pralines PralusのBrioche pépites de chocolat

【Brioche pépites de chocolat】550g 13.90€

行列ができるほどの人気店「D’Brioche Aux Pralines Pralus」は、プラリーヌ・ブリオッシュの専門店
外見はメロンパンのような丸い形で、表面には赤くカラメリゼされたナッツがぎっしり!

大きめサイズながら、しっとりした生地と香ばしいナッツのバランスが絶妙で、甘さも上品。
翌日になっても美味しく食べられたのが印象的です。

つい大きいサイズを購入してしまいましたが、小さなサイズも販売していたので、色々なパンを試したい方には小さい方が良いかもしれません。
(Lサイズ13.90€、Mサイズ7.4€)

「他のお店のプラリーヌとは別格」と感じたほど、素材の良さと丁寧な焼き上がりに感動のパンです。
食欲に自信のある方は、ぜひ大きい方をチャレンジください。

プラリーヌ・ブリオッシュ(Brioche aux pralines)豆知識

フランス・リヨン地方で昔から親しまれている、とっても華やかな菓子パン「プラリーヌ・ブリオッシュ」。
ふんわりとしたブリオッシュ生地に、ピンク色の“プラリーヌ”と呼ばれる甘いナッツ菓子がたっぷり練りこまれていて、見た目にも楽しく、どこか懐かしい甘さが広がります。
このパンのルーツにはいくつか説がありますが、有名なのは以下の2つ。
ひとつは、リヨン近郊の町・ブルゴワン=ジャイユーで王太子ルイ(のちのルイ11世)を迎える際に、地元のパン職人が赤く着色したプラリーヌを使ったブリオッシュを焼いたというお話。
もうひとつは、リヨンのパティシエ、オーギュスト・プラリュ氏が1955年に「プラリュリーヌ(Praluline)」という名で発表したことをきっかけに、現在のスタイルが広まったという説です。
ピンク色のプラリーヌは、アーモンドをカラメリゼして色付けしたもの。
ブリオッシュのやさしい甘さとナッツの香ばしさが相まって、リヨンを代表する味わいに仕上がっています。
鮮やかな見た目と素朴な甘さが印象的で、ギフトや手土産にもぴったりの一品です。

②ベーカリー巡りで、シニア旅に“美味しい余白”を

観光名所をめぐるのも楽しいですが、ふと立ち寄ったパン屋で買ったパンを持って公園で一休みする
――そんな時間が、旅をぐっと豊かにしてくれます。

シニア世代の旅では、無理をせず、街の生活に溶け込むような過ごし方が心地よいもの。

リヨンのベーカリーのパンは、そんな旅にぴったりの“美味しい余白”を与えてくれます。

③パンの香りに誘われて、リヨンをもっと好きになる

リヨンベーカリーのパンは、シンプルなバゲットから地方菓子まで、フランスの食文化を身近に感じることができます。

私のお気に入りのリヨンベーカリーでは、季節ごとに限定パンも登場します。

どのパン屋も個性があり、それぞれのスタイルで「美味しい」を届けてくれるのが魅力です。

観光だけでなく、日常の一部のような体験を旅に取り入れたい方には、ベーカリー巡りは本当におすすめ。

パンの香りに誘われて歩いたリヨンの街は、きっと旅の思い出の中でも特別な一頁になるはずです。

また、このほかにも
①リヨンで楽しんだスーパーと市場について
②リヨンの食文化とレストランについて
③リヨンのチョコレートについて
を別記事でご紹介しています。
ぜひ、そちらもチェックしてみて下さいね。

①リヨンのスーパーと市場についてはこちら⬇️
リヨンのスーパー・市場|シニア旅行で楽しむフランス地元グルメ体験

②リヨンの食文化とレストランについてはこちら⬇️
リヨンの食文化とおすすめレストラン2選|シニアヨーロッパ旅行記

③リヨンのチョコレートについてはこちら⬇️
リヨンのチョコレート巡り:おすすめショコラティエ5選と味の魅力

参考:
・ChatGPT(OpenAI)
https://chezmori.com/gateau/brioche-de-bourgoin/
https://lyonceau.net/pralus/
Wikipedia「Canelé」